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6/08/12

アルゼンチンひよこ通信16 輸入規制

日本の皆様、オリンピック中継をご覧になってますかー?ここアルゼンチンでは当然ながら日本の選手の活躍は報道されませんが、アルゼンチン選手の活躍する、日本であまりなじみのない競技がみられます。女子のフィールドホッケー=Hockey sobre céspedやボート?=remoなど。男子テニスシングルのDel Potro選手は激戦の末、日本の錦織選手から勝利をもぎ取ったものの、これまたスペインのFederer選手と歴史に残るような戦いの後、惜しくも破れました。→その後3位、銅メダル獲得おめでとうございます。

巷では何が起こっているかというと、前回のストに到った地下鉄職員の待遇改善を巡る協議で先送りになっていた件が期限の8月を迎えて、再び国と市を相手取り、協議そしてスト。8月3日の金曜夜9時から5日間のストを予告していたものの、ひとまず週末だけとなったもよう。週末だけとはいえ不便には違いないのですが、朝のニュースではもっぱらオリンピックに関する話題で、地下鉄ストのことはあまり報じられておらず、、、私自身も、ま、週末ならいいか、、とスト状態にすでに慣れつつあります。

→なんてのんきなこと書いてたら、本日スト5日目突入!市は代替案としてスクールバスを500台、夕方の帰宅ラッシュ時に地下鉄の路線通り走らせているものの家に帰るのに4時間かかった人もいてカオス状態。

一方で、季節が北半球とは逆のアルゼンチン、2012−2013春夏物のファンションショーBuenos Aires Fashion Week=BAFWEEKが始まっています。日本にも輸入されているTramandoを皮切りに約1週間ブエノスアイレス市内数カ所で新作ファッションショーが催されます。

上の動画はアルゼンチンブランドのJuana de arcoの春夏新作コレクションの撮影現場。真冬なのでモデルさんが寒そうです!カラフルな色使いが素敵です。

ブエノスアイレスに来て感じたのですが、ファッションの世界では国内ブランドが優勢。街中を歩いても海外ブランドはあまり見かけません。GAPのロゴ入りトレーナーを着ている人は結構みかけるのですが、実際には店はありません。Palermo Viejoという日本の代官山と表参道を合わせたようなおしゃれエリアを歩いていても国産ブランドが立ち並び、NYのようにせっかくだからアメリカ製品を買おうと思いながらも目につくのは欧州ブランドばかり、、、という状況とは全く違います。

それでもRecoleta付近の高級ブランド街には海外ブランドショップがいくつかあるらしいのですが、それらが近頃相次いで閉店しているのです。8月2日付けのLa Nación紙にはポロ・ラルフ・ローレンのアルゼンチン「一時閉鎖」ニュースが載っていました。記事によると国による輸入規制=las trabas a las importacionesにより、商品数が減り、アルゼンチン国内の店舗の閉鎖を表明したとのこと。ラルフ・ローレン側の発表では「一時的=temporario」であり撤退=abandonarするわけではないとのことです。しかしながらこの輸入規制により既に、宝飾店のCartier、服飾のErmenegildo Zegna、Calvin Kleinの下着とホームウェアライン、Yves Saint Laurentは既に撤退していると記事は述べています。日本でもおなじみのスペインの洋服ブランドZaraは当初、このスペインからの輸入規制に苦しみましたが、その後アルゼンチン国内での生産に切り替えなんとか乗り切っているもよう。

この輸入規制はアルゼンチンの貿易赤字改善のために様々な分野で行われており、このような高級品から食料、日用品まで外国製品がアルゼンチン国内に入ってこない状況が続いています。とはいえ分野によってはこの規制も緩和される傾向にあるようで、同じく8月2日付けのLa Nación紙によるとel secretario de Comercio Interior(国内商業担当官と訳せばよいのでしょうか?)のGuillermo Moreno氏が主要スーパーマーケットチェーンに今月から、食料と布類、玩具の輸入を米ドル建てで20%の拡大を認めると予告しました。

こちらの人と話していて、内需が拡大するということは国自体に何かあっても国内で動き=movimientoがあるので良いことだ、という意見を聞きました。いずれの分野でも国産ブランドが活躍するということは国内に雇用が生まれるわけだし、、、いいことなのでしょうか?

→国内ブランドにとってはいいことなのでは、なんて思っていましたが、8日付La Naciónのニュースによると「布類の輸入規制により、ハイファッションのデザイナーが絹を使えなくなり困っている」そうです。綿やライクラはアルゼンチンでもつくれるが、絹の原料となる蚕がいないのでアルゼンチンでは絹の生産ができないそうです。「ブライダルドレスを綿でつくるわけにいかない」とはデザイナーの弁。

経済面からの利点についてはよくわかりませんが、私個人の体験からいうと、こちらで買ったアルゼンチン製シャンプーが合わず、アメリカ製を買って使っていました。数ヶ月後、無くなったので買いにいったところ、「輸入規制で在庫が無い」と言われてしまいました。幸いにもそれから数週間後に入荷があり、無事に購入できたのですが、店自体が撤退してしまう場合に備えて国産の代替品を探さないといけないなと思い始めているところです。

無いなら無いでなんとかなるものですが、果たしてこの輸入規制、いいことなのか悪いことなのか?日本の場合はどうなんでしょう。日本に住んでいるときにあまり気にならなかった経済政策がこちらでは生活にダイレクトに影響してきます。うーん。スペイン語能力ではなく社会事情そのものにも詳しくないとニュースがわかりませんね、、、ガンバリマス。

注)地区や時期により事情は変わってくると思われます。さらに筆者の不勉強による思い違い、勘違いも十分予測されます。軽い読み物として楽しんでいただければ嬉しいです

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