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5/11/12

アルゼンチンひよこ通信26 ブエノスアイレスの同潤会

日本の皆様こんにちは!秋も深まる関東地方ではそろそろ朝晩の冷えが感じられるころでしょうか。南半球にあるブエノスアイレスでは日に日に気温が上がり、街を歩く女性達はスキニージーンズを脱いでスカートやショートパンツ姿になって、日本の感覚では夏といいたいところですがこちらの人によると9月21日から12月21日までは「春」だそうです。

アメリカ合衆国の大統領選もいよいよ来週、時差のほとんどないラテンアメリカ諸国ではアメリカ合衆国のニュースはメイントピックとして報道されています。国内の話題としては、先週の月曜日にブエノスアイレス周辺を襲った嵐による水害とか、清掃に携わる人々のストで市内のゴミの回収が一部で行われておらず、市政府は住民に「ゴミを出さないように」呼びかけているとか、アメリカ合衆国の「ハゲタカファンド=fondos buitres」に借金を払うとか払わないとか、大きいニュースから生活にかかわるニュースまで毎日、話題はつきません。世間ではいろいろおこっていますが、このブログでは、どうでもいいがちょっと面白いこと、をモットーにお伝えしたえしたいと思います。

本日ご紹介するのはブエノスアイレスのChacaritaという地区=Barrioにある集合住宅、El parque los andesについてです。まずはその昔、テレビで放送されていたIvan Grondona氏制作のドキュメンタリー番組「El Pais que no Miramos 」の動画をご覧下さい。

動画をご覧頂けない方は、こちらの記事をどうぞ。この建物は20世紀の初頭、移民人口の増加により生じた住居の不足を解消するために、政府により建設された最初の公営集合住宅=primera casa colectivaとのことです。1927年に着工、1928年の10月に完成したこの住宅ですが、最初の住人であるマリア・エウフェミア・サソネさんによると「当時はゴミ焼却場=la Quemaのすぐ側だったので誰も住みたがらなかった」そうです。

現在、住宅の隣の公園となっているあたりは雑木林=matorralで、タクシーもそのエリアに行くのを嫌がったとか。全153室、劇場(現在は図書館)、定期刊行物図書館、公園を含むこの集合住宅では、その昔はタンゴの無料演奏なども行われたということです。1969年に分譲マンション=propiedad horizontalとなり現在にいたっています。

現在はもちろん、タクシーも行ってくれますし、地下鉄B線(昔の丸ノ内線が走っています)のDorrego駅(中心部から10駅ほど)から数分なので便利な住宅地と言えるでしょう。Carin紙の紹介記事(下部にリンク掲載)によるとその外観は、コロニアル風の屋根、大理石の階段、どっしりとした木製の扉は「安価な賃貸住宅」だったとは思えないようなしっかりとしたものだそうです。

この集合住宅の記事を読んで思い出したのが、日本の同潤会アパートのことでした。私が子供の頃、青山と代官山に残っていたこの集合住宅が好きで、近くを散歩するたびに「いいなあ、こんなところに住みたいなあ」と思っていました。Wikipediaによるとこの青山と代官山の同潤会アパートが建設されたのも1926年から27年にかけてだそうですので、ちょうどこのParque los Andesの集合住宅と同じ頃です。

日本の同潤会アパートは老朽化により取り壊されてしまったのがほとんどですが、ブエノスアイレスの場合は現在も残っていて、ネット上にも住民の間のコミュニケーションの場もあります。ブエノスアイレスには地震がないので古い建物が現在も使われていることが多いのですが、このアパートもそんな建物のひとつ。建物が古いと不便なこともありそうですが、ちょっと羨ましい気もいたします。

Clarin紙による紹介記事

注)筆者の不勉強による思い違い、勘違いも十分予測されます。軽い読み物として楽しんでいただければ嬉しいです

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