このRajoy氏とPSOE(Partido Socialista Obrero Español)の党首Pedro Sánchez氏の対談で、 Sánchez氏がRajoy氏 “No es un político decente”. =あなたは慎みのある政治家ではない、ぐらいの意味か? といったところ、Rajoy氏はかなり強めにとSánchez氏に以下のように反駁したのです。 “No acepto que me insulte”“Es usted ruin, mezquino y deleznable” ruin の意味は「悪辣な、卑劣な、軽蔑すべき」mezquinoは「けちな、しみったれた、卑しい」deleznableは「もろい」となります(小学館西和中辞典より)
ニュースのテーマはスペインでこの夏、施行された(=entrar en vigor)法案、el Ley de Seguridad Ciudadana、通称「猿ぐつわ」法案(=el ley mordaza)についてです。夏の終わりにバルセロナを旅行した際に、現地の友人たちがとかく話題にしていたのがこの法案についてでした。いわく「昼寝をしている警官を動画で撮影してtwitterにアップしたら罰金」を科せられる法案であり、市民の口を塞がせる法案であるとのこと。まったくスペイン事情には疎いもので、この法案については何も知りませんでした。正直、そんな法案があるのかなあぐらいの印象でした。この機会にいろいろ調べてみました。
行動の一つとして挙げられているのが「fotografiar a policias」:友人たちが話していたのはこのことだったと思われます。警察個人とその家族の安全のために肖像や個人情報を拡散(=difundir)してはいけないということのようです。その他にも議会の前でのデモや平和的な抵抗も罰せられる可能性があり、それらが違法かどうかが警察の判断に委ねられるところが問題のようです。
俄然わかりやすく書かれていますね。処罰の対象になりうる行動の一つとしてEl Paisが「Protestar en las alturas=高所で抗議すること」としている行動がBBCでは「Protestar en edificios o monumentos=建物や記念碑の上で抗議すること」となっています。具体的です。El Pais でなんかよくわからなかったな、と思ったら同じ記事をBBCで探してみるといいかもしれませんね。
La definitiva aprobación este jueves de la Ley de Seguridad Ciudadana pone fin a 16 meses de tramitación en los que el texto ha sufrido numerosas modificaciones con respecto al borrador original del proyecto presentado por Interior en noviembre de 2013. En algunos casos directamente han desaparecido del redactado algunas de las conductas más polémicas como la que sancionaba los "ultrajes a España".
ultraje =乱暴、非道 という表現が使われていますね。ちなみにこの言葉、小学館の西和中辞典の例文はultraje a las buenas costumbres 良俗に反する行い、風紀を乱す行為 となっています。
その会場で紹介されていた本の一つが、この「El tiempo entre costuras」でした。とにかくスペインでは話題のベストセラーである、という触れ込みでした。印象的なタイトルと表紙が記憶に残り、その後書店でも取り扱いました。
costurasは sm社の辞書Claveの語義の3番目、「Serie de puntadas que une dos piezas」 =縫い目の意味に当たると思われます。tiempo は「時間」、直訳すると「縫い目の間の時間」、となるでしょうか?主人公がお針子さんなので、裁縫を生業としながら過ぎていく時間、針目のように縫いこまれていく年月、というイメージを湧き起こさせるいい題名だと思います。
ガレアーノは60年代に記者として活躍後、71年にLas venas abiertas de América Latinaを発表。1973年軍部によるクーデターで始まった軍事政権下では国外への移住を余儀なくされ、アルゼンチン、ブエノス・アイレスで雑誌「Crisis」で活躍。1976年にアルゼンチンでも軍事クーデターが起こると再び、出国。1985年までスペインで過ごす。その後民主化されたウルグアイに戻り、代表作である「Memoria del fuego」を発表。邦訳はみすず書房より『火の記憶』3部作として発行されています。2010年スイスのStig Dagerman賞受賞、2013年にはキューバのel Premio Alba de las letrasを受賞。
1日、1日、なにか語るべきことがある、というコンセプトで366編の日付にまつわる短い話を書いたガレアーノの著作、「Los hijos de los dias」 の4月15日の話はスペインの画家Francisco de Goyaのpinturas negras=黒い絵についての話です。以下要約と引用と意訳です。
車内は点滅するライトと小型のミラーボール、とまさにボリーチェ(boliche=ディスコ)。こんなタクシーなら乗ってみたい。 比較的治安のよいブエノスアイレスでは市内を走るタクシーは便利な交通手段です。 外観はこんなかんじ。通りの名前を告げると "Santa Fe con Pueyrredón, curzando, por favor."(=サンタフェ通りとプエイレドンの角を渡ったところまでお願いします。) "Bueno"とか"Muy bien"とか言って連れて行ってくれます。 私は小心者なので、一人でタクシーに乗るときには予め、地図で行き先を確認しタクシーに乗りながらもちゃんとその方向に向かっているか確かめつつ、聞かれもしないのに「最近、またゴミの回収業者がストやっているわよね」というような時事問題を運転手さんにふったりして地元民ぽさをアッピールしたりしてました。その際にはyとllの発音はブエノスアイレスらしく「シュ]の発音で。今ではそんな努力も懐かしく思い出されます。ここまで愉快なタクシーには乗ったことがありませんが、運転手のほとんどは親切なおじさんたちでした。 (m)
いつもならすぐ来るバスを待つこと15分ほど。前後に並んでいた人々が次々に去っていくのでどうしたことかと耳をそばだててみました。どうやらこのバスはこないようなので他の路線を当たった方がいいようです。幸いすぐ近くに同じ方向にいくバスがあったのでそちらに移動。バスが市内の中心にある9 de julioの大通りに差し掛かったとき、大規模なデモ行進に遭遇しました。おそらくこのデモ行進も地下鉄職員によるもの。このせいで一時的にかバスの運行状況が変更になったのでしょう。バスの中では、私同様に乗り馴れない路線なのか、目的地に行くにはどこで降りるのかを、運転手さんや周りの人に聞く人達がかなりいました。
なんとか生活も落ち着いて、ニュースもじっくり読めるようになった特派員mです。目下、アルゼンチンでホットな話題といえばガス会社YPFの国有化問題=la estatizacion de YPF。スペインの私企業REPSOLが経営権を持っているこの会社を、アルゼンチンが国有化する為に法律を改正してしまおう、、、という動き。もちろん、スペイン側、ひいてはEUでも問題になっているニュースですが、この話題は難しいのでもう少し調べてからお伝えしたいと思います、はい。